2016年07月27日

犬は吠えるがキャラバンは進む



当ブログをご覧の皆様、ご機嫌いかがでしょうか。今日はいささか長文なので、私の雑な文章では不愉快な気分にさせるかも知れないので、興味のない方は見ないで下さい。コメント等での不満は一切受け付けません。それでは。





先日、私にはとても珍しく飲みの誘いがあり、市原・漆原という友人と3人で近所の居酒屋に行きました。(友人から飲みに誘われたのは、おそらく5年ぶり)


市原・漆原・スギーリトルバードというラインナップが揃ったのなら、あいつを呼ばなきゃ、という流れで吉山を誘ったのですが、吉山は全ての誘いに絶対に「行けたら行くわ」と答えるが、だいたいは来ない、もしくは、当日にドタキャンする男で、その日も安定のドタキャンでした。以前、私のライブに誘った時は「おーけー!後輩も連れて応援しに行くわー!」と素早く返信をくれましたが、当日になり「すまん。用事が入った。」とメールが来た。ライブを終えFacebookを開くと吉山が「後輩達と船で釣りに来てます! 最高!イェーイ!!」と投稿していたり、また、2016年明けには「鹿児島に旅行してきたからお土産渡しに行くわ。」と連絡をくれましたが、まだ貰っていません。もう7月も終わります。そんなバイブス高めの憎めない最高のマイメンです。



漆原は大阪出身・在住の友人だが、今回の飲み会は、彼の妻の故郷が偶然にも和歌山県で、こちらに来ているから連絡をくれたのだった。しかも市原と同じ町の出身だった。(ちなみに、市原は和歌山県民。) 彼は、ラジオ番組製作や、雑誌にイラストを書いたりだとか、舞台役者をしたり、その時々で、何で生計を立ててるかわからない男だ。最近は瀬戸内海の某芸術祭のプロジェクトのスタッフの様な事をしているらしいが、夏以降はまた違う事をする予定らしい。。(こういう謎めいた友人が、あなたの周りにもいませんか?) 比較的無口で大酒飲みだが、とても優しい奴で、Facebookではいつも、反原発、アンチ自民、モンサントの悪行を嘆き、大麻の合法化等々をいつも投稿しては「こんなに世界が危ういのに投票にも行かず、国民の多くは自民党に一票入れるんだ。三宅洋平さんの演説を聞けばいいのに。みんな、なんで目を覚まさないんだ。」と、この間までは頭を悩ませていたそうだ。特に、食に関する意識が高く「俺たちが口にするもの、つまり命を育むものに関心を持たなければ。それはイコール命を大事にするってことなんだよ。」と命の大切さをいつも教えてくれる。さらに嫌煙家で、「ゴビ砂漠位の喫煙室を作って、そこに喫煙者を全員を閉じ込めればいいんだ。煙草を吸う奴なんか、それでええやろ。」とか「原発再稼働させやがって、安倍の野郎、ぶっ殺してやる!アベ死ね!クソ!死ねー!!」とヒートアップしてしまうのが玉に瑕だけど、根は本当に優しい良い奴、それが漆原というグッドバイブスのマイメンだ。




市原は、みんなからは“カッペリーニ市原”と呼ばれている。彼は絵に描いたようなナイスガイで、私の周りで唯一の男からも女からも一目置かれる最高の男だ。学生時代からスポーツもできるし、レコードコレクションの趣味も良い、ファッションセンスも着ているものも品が良く、読書家でも美食家でもあるし、旅行好き。漫画やアニメも少々嗜む。どのジャンルにおいても膨大な深い知識と経験を持っていて、特にフランス料理とワインに関しての知識は目を見張るものがあり、この間は関西圏内の良心的な値段で最上級の料理を提供してくれるビストロを数軒教わった。こんなにグルメな人間を私は知らない。アンジャッシュ渡部なんか比べ物にならないと私なんかは思ってしまう程だ。(そもそも、あいつははっきり言って根性や姿勢が卑しいのでグルメでも何でもない。ただのキャラ設定だ。) そして勿論モテる。女の子に少しだらしないところがあるのは、この際仕方ないでしょう。つい最近2度目の離婚をしたそうだ。でもこれは良かった。2度目の奥さんは、かなりの美女だったが、セクシャルマイノリティへの差別発言を飲み会で平気でする様な女だったので、私は嫌いだった。市原は最近、目がくらむ様な鮮やかなイエローのスポーツカーを買ったらしい。携帯電話に保存されている画像を見せてくれた。私は真っ赤もしくは真っ黄色のスポーツカーに恥ずかしげもなく乗る様な奴は、頭が狂っているか、もしくは本物の変態だ、と信じて疑わないが、さすがにそれは口には出さずに携帯電話をそっと返した。市原は「人生を優雅に楽しむ」という彼の信条に相応しい生活を送っている、まるでバブル期の神話の様な話から抜け出してきた様な男、もしくは村上春樹の小説の登場人物の様なゴージャスでタフで本物のナイスガイだ。



ビールで始まってテキーラをガブガブと飲み始め、カッペリーニ市原が、副業の化粧品・シミやクスミが消える美容グッズ・美顔器等の商品を売り、その月間売り上げがこの辺り一帯のディストリビューターでNO.1になった、その褒美にカリブ海への旅行を貰ったそうだ。そしてゴールドセイントだのシルバーセイントだのといった階級の幹部達と行った豪華客船でクルーズしている時の写真を頼んでもいないのに見せてくれ始めた頃、漆原が「妻の実家の近くに、年寄り夫婦がやってる、その人達の生き甲斐ってだけで営業し続けている様な中華料理屋があって、そこがまだ営業してたんだ。妻が小さい頃は何かめでたい事や、運動会で一番になったみたいなちょっとした祝い事あるとその店に行き、みんなで食事を楽しんだそうだ。しかも回るタイプの円卓で、子供の頃はあの机に座ること、それ自体が高級な食事をしている気分になれて、尚且つ、それがとても楽しい体験だったらしい。そんな風な家族との思い出がたくさん詰まっている店だから、久々に行きたい、と言ってその店に行ってきたんだよ。」 ここでカッペリーニ市原はトイレに行った。「古い店で、よくある中華料理屋さんの味で大したことなかったんだけど、妻は喜んでね。俺は家族と仲が良くないから、そんな思い出の店があるってのは羨ましかったよ。」「いい話じゃないか。なんていうお店なんだ?」「中華一番、っていう名前だったかな。」ここでカッペリーニ市原が席に戻ってきた。そして「中華一番? あのY町のファミレスのむかいのとこだろ? あんなとこで食事するなんて、ドブに現金捨てる様なもんだろ。あんな中華料理なんか料理って言わねえよ!!」とモンスター食べブロガーの様なセリフをカッペリーニ市原が大声で吐き捨てた。

一瞬「お!」と思ったが、グルメの人間の言う事に間違いはないし、金を稼いでいる人間ほど偉い奴はいないし、なによりカッペリーニ市原はいつだって正しい。正論しか言わない。絶対に正しい男だ。カッペリーニ市原はゴージャスでタフで最高のマイメンなのだ。


私はいつも余計な事を考えてしまう。考え過ぎてしまう。そのせいで今まで色々なものをたくさん失ってしまった。もう、そんな事はごめんだ。私は単純に、愛し愛されて生きたいだけなのだ。欲しいものはおだやかな暮らしなのだ。
  


Posted by スギーリトルバード at 20:08Comments(0)日記