2015年12月22日

名前をつけてやる

音楽・映画・小説・絵画・屋号、その他なんでもいいけれど、タイトル・題名というものは非常に重要なものですよね。

ぼくも音楽家のはしくれなので(すごくすごく端にいますが。)、作曲したものにはタイトルをつけますが、曲を作るより難しいんじゃないかと思います。そして苦手。

うって変わって、日本における最高のガレージロックバンド、ギターウルフのセイジさんは「タイトルができれば曲は8割か9割完成したようなものだ」と発言しているのを雑誌のインタビューか何かで言っていた。元ピチカートファイブの小西康陽さんもだいたい同じようなことを発言しているのも見ました。そして、2人のつけるタイトルはどちらも素敵だ。

このブログをはじめるにあたりタイトルをつけなければならないので、色々考えたのですが、しっくりくるものが思いつかない。それで少し悩んだ結果、別のところで7年ほど続けたブログのタイトルをそのまま使うことにしました。


西瓜糖の日々の泡。 


ボリス・ヴィアンの「日々の泡」とリチャード・ブローディガンの「西瓜糖の日々」という有名な作品の名前を掛け合わせた大変に恐れ多いタイトルです。

ご存知の方もいると思いますが、少し説明を。

「日々の泡」は「うたかたの日々」という邦題のついたものもあり、岡崎京子が漫画化したものや、「クロエ」というタイトルで映画化されたもの。あと、ぼくはまだ見ていませんがミシェル・ゴンドリーが監督した「ムード・インディゴ」という映画も2014年に発表されています。主演はオドゥレイ・トトゥ。あの大ヒット映画アメリの主役。ぼくの好きな素敵な女優の1人。ハナレグミは2ndアルバムのタイトルに使っています。この頃のハナレグミは神懸かってたような気がします。このようにとても多くの人に愛されている名作です。

リチャード・ブローディガンは、アメリカの作家でいわゆるビート文学というやつの代表的な作家です。ビート文学でいえばジャック・ケルアックの「路上」は面白かった。大学生の頃に頑張って読みました。ハイロウズのマーシーが歌う「64,928 キャサディキャサディ」という曲は路上からインスパイアされて作られています。名曲です。

ブローディガンの事は少し調べれば村上春樹や高橋源一郎からも繋がっていく と思います。しかし、ぼくはそれ以上に詳しく知らなくて、小説を書いている友達にすすめられて読みました。さすがにその彼はとても面白い作 品をよく知っていて、ぼくの本の師匠です。ちなみにDJでもあるので音楽にも詳しい。

「西瓜糖の日々」はドリーミーな感じというかサイケデリックというかとても 幻想的な文章で、本を読んでこんな感覚になったことがない不思議な小説です。美しい不思議な世界に引き込まれていきます。ブローディガンの他の作品では 「愛のゆくえ」が好きです。こちらは全く違ったテイストですが、とても良い作品だと思います。

と、まあ読書が好きな様な事をつらつらと書きましたが、ぼくは文学に特に造詣が深いという訳で はありません。なので、無知ゆえにこういう思い切ったタイトル思いついた訳なのです。若気の至りです。言うなれば、ヴィンセント・ヴァン・ピカソとか笑福 亭タモリとかジョンアンドレノンみたいなふざけた発想なんです。
しかし、ベストセラー作家や芥川賞や直木賞を取るような人のブログならまだしも、和歌山の田舎の素人の書くブログで す。許してもらいましょう。(誰に?何を?)

自分では「なかなか素敵な響きじゃあないか」と気に入っていることですしね。





      


Posted by スギーリトルバード at 22:03Comments(0)